握手にまつわるマナー

握手にまつわるマナー

好意的な行為

日本もどんどんグローバル化が進む中、海外の挨拶方法が取り入れられるようにもなってきました。
日本式で考えれば、お辞儀をするということが、海外では握手になったりすることもあるでしょう。

実は、こうした握手もただすればいいわけではありません。
ちゃんとマナーがあるのですから、失礼に当たらないようにして行くことが求められるのです。

まず、なぜ握手をするのかということから考えなければいけません。
利き手で握手することにより、武器を隠し持っていないことを表しているといわれます。

つまり、敵ではありませんという意思表示になるのです。
好意的な行為として行われてきたのも、こうした背景があるからといわれています。

国際的なマナーとして、相手の目を見ながら右手でするということが重要です。
日本ではお辞儀が基本ですが、相手の目を見ないということ自体がマナー違反となってしまいます。

不信感のもとになってしまいますので、ほほえみながら握手をするといいでしょう。
ただし、王族といった立場にある人に対しては、目を見ることが不遜と扱われる場合がありますので、頭を下げて目を合わさない配慮も重要です。

左手の握手はタブーである

握手武器を持っていないということを表しているから右手ですが、左手に意味がある国もあることを忘れてはいけません。
イスラム教の場合、左手は不浄のものとして扱われるように言われますが、微妙に異なります。

食べるときには右手を使いますが、これは教えの中に右手で食べよとあるからで、別段左手を不浄のものとして扱っているわけではないのです。
ただし、左手で握手することはタブーになっています。

もっとはっきりダメとしているのは、ヒンドゥー教でしょう。
左手は不浄のものとして定められているのは、排せつ処理に使うためであり、基本として人に触れるものではないとされているのです。
もっと細かく言えば、男性は左手が不浄のものですが、女性は右手だったりもします。

厳密に解釈するのかという違いではありますが、間違っても左手で握手したりしないようにしなければいけません。
右手で握手しながら左手を添えるということも、禁忌している地域もありますので、あまり余計なことをしないようにしなければいけないでしょう。

キリスト教の場合には、悪魔の利き手が左です。
さらに女性に握手を求めたりするとセクハラととらえられることがありますので、男性から差し出してはいけません。

マレーシアなどでは、左手で何かものを渡したりするだけでも非礼にあたります。
意識して右手を使うようにすることが求められたりしますので、相手はどこの型なのかを考え、行動しなければいけないのです。